そんな方に向けて、教員を年度途中でも早期退職する方法と辞める理由の伝え方を解説しました。
元教員の僕が、実際に教員を辞めたときの実体験もお話しします。
退職は新しい人生のスタート。教員の早期退職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事から分かること
教員を退職する方法
学校長に伝える
教員を退職することを決めたら、学校長に伝えましょう。
正式には、学校長⇒教育委員会(任命権者)の順で許可を得て、退職という流れになります。
年度途中に早期退職する場合も、学校長に伝えるだけで大丈夫です。
退職を止められても、拒否されることはありません。
その後は、学校長が退職手続きの調整を進めてくれるので安心してください。
学校長から事務職員や教頭に退職のことを伝えてくれるよ。
他の教員には、言いたくなければ言う必要はありません。
退職の書類を書く
退職の書類は数枚書くだけなので、すぐ終わります。
事務職員が準備してくれた書類を書いて、提出すれば完了です。
見本や様式にそって書くだけなので簡単ですが、分からないことがあれば事務職員に聞きましょう。
実際に、僕が退職の書類を書いたときは書類2枚だけだったので20分もかかりませんでした。
事務職員さんが付箋を付けて書き方が分かるようにしてくれたので、それを見て写すだけでした。
書類は簡単だから安心だね。
退職金が振り込まれる口座番号を、通帳で確認したぐらいです。
教員を退職するタイミング
退職を決めた時点で、学校長に伝えましょう。
退職を決めた時期ごとに、詳しく解説していきます。
年度末の3月に辞める
年度末の3月は、円滑に辞めることのできるタイミングです。
3月末に退職する場合、11月中に学校長へ伝えておきましょう。
遅くても12月上旬には、伝えないといけません。
2学期にある、学校長との個別面談の際に伝えてもいいでしょう。
年度末は、人事異動の時期だから無難だね
僕は12月2週目のぎりぎりで伝えて、3月末に辞めました。
年度途中の7月~8月に辞める
年度途中の7月~8月は、夏休みがあるので業務への支障も少ないタイミングです。
1学期は頑張れそうだけど、もう限界
そんな場合は、夏休み中に退職をしましょう。
子どもたちが夏休みに入るため、学校にゆとりが生まれます。
学校としても、あなたが辞めた後の対応や準備に十分な時間をかけることが可能です。
年度途中の7月~8月に退職する場合、教員を辞めると決めた時点で、できるだけ早く学校長に伝えましょう。
6月中に伝えられるといいね。
年度途中の場合、辞めると決めた時点で伝えた方がいいです。
年度途中にできるだけ早く辞める
もしあなたが
明日から学校へ行けない。今すぐ辞めたい
という場合、できるだけ早く辞めましょう。
あなたを守れるのは、あなたしかいません。
最短で退職する場合、教員を辞めると決めた時点で、すぐに学校長に伝えましょう。
「周りに迷惑がかかる」と思う必要はありません。
言ってすぐ退職はできないので、年休をつかって休む、病院で診断書をもらって休職するなどの方法をとりましょう。
無理は絶対してはいけないよ。
教員以外の道は無限にあります。病気になる前に辞めましょう。
退職代行サービスを利用する
- 心身を病んでいて、自分で伝えられない
- パワハラやセクハラ、職場のいじめ等で学校に不信感がある
- 退職しないように言葉巧みに説得されそう
退職に不安を感じる場合は、あなたの代わりに退職手続きを進めてくれる、退職代行サービスがあります。
退職まで必要な手続きは全て代わりに行ってくれるので、ストレスなく辞めることができるでしょう。
学校に一度も行く必要がありません。
また、退職手続きの手間を省くことができるので時間の節約にもなります。
お金はかかりますが、退職代行サービスを利用するのも1つの方法です。
ほぼ100%退職できる
料金は最安値の水準
教員を辞める理由の伝え方
自分が教員を辞めたい理由を明確にする
退職の意向を伝える前にすることは、あなたがどうして教員を辞めたいのかを明確にすることです。
教員を辞めたい理由を、できるだけ具体的にしておきましょう。
ノートでも紙でもいいので、教員を辞めたい理由を書くことをおすすめします。
>>コチラの記事で、教員を辞めるか、続けるかを決める方法を解説しています。
教員を辞める理由の伝え方は2つあります。
- 教員を辞めたい理由を正直に伝える
- 教員を辞めざるを得ない理由を作って伝える
2つの伝え方を詳しく解説します。
教員を辞めたい理由を正直に伝える
- 教員の仕事が辛くて、これから先は続けられそうにないので辞めます。
- 仕事量が多く、休日も働かないといけないぐらい負担が大きいので辞めます。
このように正直に伝えると、学校長はあの手この手でなんとか引き留めようとします。
学校の在り方を変えれば解決できるからです。
新採2年目の実例ですが、「校務分掌を減らす」「希望の学年にする」などと言われて説得されました。
それでも辞めたいと伝えると、一旦休職をして考えようとなります。
正直に伝えることは悪くありませんが、確実に退職したい場合は、辞めざるを得ない理由も作って伝えた方がいいでしょう。
正直に伝えると時間のかかる場合があるね。
本当に辞めざるを得ない理由であれば大丈夫です。
教員を辞めざるを得ない理由を作って伝える
- 家族と県外(海外)へ引っ越すことが決まったので辞めます。
- 転職活動をしていて、内定が取れたので辞めます。
- 結婚を考えているので仕事を辞めます。
- 教員以外で、どうしてもやりたい仕事が見つかったので辞めます。
このように教員を辞めざるを得ないような状況を伝えると、学校長に納得してもらいやすいでしょう。
学校の在り方を変えても解決しないからです。
僕の実例ですが、「引っ越す予定がある」「やりたい仕事がある」と伝えましたが、即決ではなく考える時間をもらいました。
まだ教員を続ける選択肢が残っていたからですね。
それでも辞めたいと伝えると、納得してくれました。
確実に退職したい場合は、正直な自分の思いと辞めざるを得ない理由を作って伝えましょう。
辞めざるを得ない理由だと、納得してもらいやすいね。
辞めざるを得ない理由がなければ作りましょう。
教員の退職を伝えた僕の実例:12月上旬
教員の退職について、12月上旬に伝えた僕の実例を紹介します。
話たいことがあるそうだね。まぁ、座ってね。
校長先生、今日はお時間をいただき、ありがとうございます。
どういった話かな?
教員を辞めて、○○県へ転居を考えています。
いつから転居するつもりなの?
4月を予定しています。
○○県の採用試験を受けていないんだよね。もう1年続けて、試験を受けたらどう?
実は、教員とは別でやりたいことがあります。
もったいないな。公務員は不景気になりたい人が多いし、人生設計に大きく関わるよ。
そうですね。でも、人生1度きりなのでチャレンジしてみたいんです。
退職金が何百万と変わってくるよ。家族は納得しているの?
家族には反対されましたが、今は納得してくれています。
極端な話、公務員は仕事ができなくても、サボっていても給料がもらえるよ。自分の息子なら説得しているなぁ。
これまで教員をしたことに後悔はありません。今回の決断にも後悔はないです。
もうこの仕事を辞めるというなら止めないが、時間はまだあるから考えが変わったらすぐ言ってください。
分かりました。お時間ありがとうございました。失礼します。
省略している部分はありますが、1回目の会話の大筋はだいたいこんな感じです。
僕の実例をもう少し詳しく解説します。
退職について伝えたときのポイント
僕が退職について伝えたことのポイントと、学校長から言われたことを整理しました。
僕が退職について伝えたこと
- 他にやりたいことがある(事実)
- 退職は家族の了解を得ている(事実)
- 教員の仕事に感謝している(事実)
- 転居を考えている(ウソだが、いずれしたいと思っている)
- 転居が4月なので、このタイミングで辞めるしかない(ウソ)
学校長から言われたこと
- 他県に転居するなら、もう1年続けて採用試験を受けた方がいい
- 号給がリセットされるからもったいない
- 公務員は不景気になりたい人が多い
- 教員退職は人生設計に大きく関わる
- 退職金が何百万と変わる
- 公務員は仕事ができなくても、サボっていても給料がもらえる
- 家族は納得しているか
- 自分の息子なら説得している
僕は1回目の学校長との面談後、退職に向けて進めていくことができました。
転居の理由など、プライベートなことは根掘り葉掘り聞かれることはありません。
正直な自分の思いをベースに、辞めざるを得ない理由も作って伝えることが大切です。
この後、校長先生は心配して3回声をかけてくれたんだよね。
教員を続けることの良さを話してくれましたが、決意は変わりませんでした。
送別会で伝えた、教員を辞める理由
僕は、管理職と事務職員以外の先生には、教員を辞めることを誰にも伝えていませんでした。
3月上旬に学校長から退職者の発表があって、初めて周りの先生も知ることとなります。
そのときに、親しい先生には理由を話しましたが、多くの先生には送別会で話すことにしました。
送別会で伝えた、僕が教員を辞める理由を紹介します。
僕は、小学校講師8年、教諭として採用されて7年、もう15年目になります。
これまで、後悔のない人生にしたいと思ってきました。
15年目で、新しくチャレンジしてみたいことがあります。
だから今、この仕事を辞めることに後悔は全くありません。
そして、これまで15年間教員をしてきたことにも後悔は全くありません。
この15年間を一言でいうと『感謝』です。
出逢った子どもたち、先生方、職員の方々に感謝しかありません。
これからも、『感謝』の気持ちを忘れずに、後悔のない人生にしていきます。
これまで、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
実際に、僕が約1分程度で話した内容です。
送別会で話した内容は、正直な自分の思いだけ話しました。
退職日に教育長と話した内容
退職日は、退職の辞令を受け取るために県庁舎に行きました。
県庁舎では、退職者数名が教育委員会の方々に囲まれて自席に着きます
教育委員会の方々は、学校に来られたり、出張で会ったりで知っている方が多かったですね。
自席に着くと、教育長から話しかけられました。
「チョク先生は7年目ですか。どうして辞めるのかな?」
「僕は、教員とは他にやりたいことがあるので、辞める決断をしました。」
「そうなんだね。昔は長く働き続けるのが大切と言われていたけど、今は若いうちにやりたいことに挑戦するべきだと思うよ。」
「はい。ありがとうございます。」
このようなやりとりを、他の退職者もしていました。
僕は給料以外につみたてNISAで副収入を得ていた
公務員は副業禁止ですが、つみたてNISAは副業に該当しません。
つみたてNISAは資産運用なので、副業と判断されることはないからです。
iDeCoのように勤務先への報告も必要ないですし、確定申告もいりません。
僕はつみたてNISAとインデックス投資に、教員の給料を回していました。
2024年からは新NISAが始まるね!
新NISAを利用すれば、教員も早めのFIREが狙えます。
つみたてNISAや新NISAについての詳細は、別サイトの新NISAの教室で解説しています。
\ 知識0の初心者も大丈夫 /
転職に向けて準備をしておく
教員から転職を考えている場合、できるだけ早く転職に向けて準備しておかないと取り返しがつきにくいです。
\ 教員におすすめの転職サービス /
各年代に特化したサービスも解説
転職は自己分析から始まる
転職成功のためには、まず自分自身を深く理解し、自分の強みや弱み、興味や価値観を明確にすることが重要です。
自己分析することにより、自分にとって最適な職種や業界、企業を見つけやすくなります。
自分の強みが分からない場合、ミイダスの診断ツールがおすすめです。
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自己分析ツール以外にも、キャリアアドバイザーからアドバイスを受けることで、自分の強みや適性を見極めることが可能です。
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転職エージェント・転職サイトに登録する
転職エージェントは、キャリアアドバイザーが面接日程や条件交渉など全て代行してくれるので、転職活動する時間があまりない人におすすめです。
転職サイトは、時間をかけてゆっくり転職したい人や、他人との関わりにストレスを感じる人におすすめします。
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「転職エージェントと転職サイト、どちらも登録した」が29%で一番多いことが分かります。
転職エージェントと転職サイトを両方利用することで、自分に合った仕事を効率的に見つけることができるでしょう。
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転職エージェント・転職サイトが無料の理由
転職サービスは、求人情報の掲載や検索機能、履歴書や職務経歴書の作成支援、面接対策など、さまざまなサポートが全て無料です。
転職エージェント・転職サイトが無料の理由は、転職希望者に求人を紹介して、企業から内定が出て入社した時点で、「企業から報酬を受け取っているから」です。
リクルートエージェント >>転職エージェントの仕組み・無料の理由より
登録も利用も全て無料だよ。
無料でさまざまなサポートが受けられます。
副業準備を始めておく
教員は収入源が1つしかありません。
副業準備をしないと損です
人生100年時代、そもそも教員の収入だけでは安心できない時代です。
僕は在職中に再雇用の先生3人に話を聞くと、
- 退職金と年金だけではやっていけない
- 税金としていろいろ引かれる
- 細々と暮らさないといけない
と話してくれました。
退職金と年金だけでは、定年まで働いても安心して生活を送れなくなるでしょう。
だから、定年退職後も再雇用として働いている人が多いですよね。
できるだけ早くから、副業準備として他の収入源を手に入れるために動き始めましょう。
\退職前から準備して、お金の不安を減らそう/
お金で悩まない人生にしたいよね。
早めに副業準備をしておきましょう。
疑問解消:Q&A
- 教員を退職するとき、学校長以外は伝えなくていい?
-
学校長に伝えるだけで大丈夫です。僕の場合は、学校長が教頭や事務職員にも伝えてくれました。他の職員へは、言いたくなければ言う必要はありません。
- 教員を退職するタイミングはいつがいい?
-
年度末の3月が1番最適です。学校と児童生徒への影響が最小限に抑えられます。ですが、年度途中に退職しても大丈夫です。自分の心身の体調を1番大切にしてください。退職を伝えるタイミングは、退職を決めたらできるだけ早い方がいいです。
- 教員を辞めたい理由でウソをついても大丈夫?
-
確実に退職したい場合は、ある程度ウソをついて大丈夫です。正直な自分の思いをベースに、辞めざるを得ない理由を作って伝えた方が、退職はスムーズに進みます。
年度途中でも問題なく教員を早期退職できる
本記事では、教員を年度途中でも早期退職する方法と辞める理由の伝え方を解説しました。
最後に、内容を整理します。
★教員を退職する方法
- 学校長に伝える
- 退職の書類を書く
★教員を退職するタイミング
- 年度末の3月に辞める
- 年度途中の7月~8月に辞める
- 年度途中にできるだけ早く辞める
困ったら退職代行サービスを利用する
★教員を辞める理由の伝え方
- 自分が教員を辞めたい理由を明確にする
- 辞めたい理由を正直に伝える
- 辞めざるを得ない理由を作って伝える
教員を辞めるか悩んでいるあなたは
- 周りに迷惑がかかる
- 周りに反対されるし、どう思われるか・・・
- せっかく受かったんだから、もったいない
と思っていませんか?
職場の同僚や、上司、ご家族・友だち等、周りは関係ありません。
周りがどう言う、どう思うからでなく、自分がどう思う、どうありたいか
が大切です。
人生は1度きり
自分の気持ちを、大切にしてくださいね。
年度途中で退職しても大丈夫だよ。
自分の人生をどう進むかは、自分が決めていいんです。
\ 教員におすすめの転職サービス /
各年代に特化したサービスも解説
チョクです